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歴史・文化・人に触れ、好奇心と旅をする。

朝の湯平温泉→由布院駅→由布院・辻馬車観光→由布院温泉神楽

その土地の歴史や文化を見たり体験したりすることも旅の楽しみ。
新しい発見や人との出会いが好奇心をくすぐります。旅がもっと面白くなる、そんな体験を探しに行きましょう。

朝の「湯平温泉」で歴史ある共同温泉めぐり

花合野川の川音を聞きながら歩く湯平温泉の朝は、清々しい空気にあふれています。温泉街の風情ある石畳の通りから横道にそれると、その街の暮らしも垣間見え、どこか懐かしさも。温泉地としての歴史とそこに暮らす人々の歴史、その両方を感じられることがこの街の風情を作り上げているのかもしれません。

江戸時代から昭和初期まで豊後の名湯として栄えていた頃、この街には多くの文人墨客も訪れていたと言われています。その頃に思いを馳せながら散策すると、また違う風景に出会える気がします。

散策のあとは、共同温泉めぐりで湯治気分を味わってみてください。「金の湯・中の湯・砂湯・銀の湯・橋本温泉」と造りが異なる5つの共同温泉があり、朝6時から誰でも200円で入ることができます。その中で花合野川にいちばん近い「砂湯」は、間近な川音を聞きながら湯船に浸かれ爽快です。

昔は川面より湯船の方が低く、川底の砂地から温泉が湧いて出ていたことからその名が付いたそう。そんな名前の由来や歴史を知ってお湯に浸かるのも趣きがあります。また、朝夕は地元の入浴客も来られるので、よりいっそう湯平温泉らしさを感じていただけるのではないかと思います。

アートでおもてなし「由布院駅・アートホール」

湯平温泉から由布院駅までは車で20分ほどで到着します。まずは由布院の入り口でもある「由布院駅」へ。賑わう駅前からも、穏やかな由布岳がこちらを向いて出迎えてくれます。

個性的な建築で目を引く駅舎は中世イタリアの礼拝堂をイメージしたもの。高さ12メートルの吹き抜けがあるコンコースに、外観は黒塗りでモダンなデザインです。1990年に大分県出身の建築家「磯崎新」氏によって建てられたもので、建築に興味のある人たちの建築探訪のコースとしてなど、時を経ても訪れる人が絶えません。

また駅舎の中に、アートギャラリーを兼ねた待合室「アートホール」があるのも由布院駅ならでは。公募で選ばれた作家さんの作品が月替わりで展示されるほか、作家さんを招いてのフォーラムが開催されるなど、由布院に住む人も一緒に楽しめる交流の場を作っています。

ここは待合室も兼ねているので誰でも無料で入ることができ、気負わずにアート作品に触れられる場所です。ホール事務員さんも常駐しているので、気に入った作品のことや今後の展示予定など、気軽に尋ねてみてください。

また、由布院駅では駅員さんが1人ずつ切符を切ってにこやかに見送ってくれる印象的な光景を見ます。そんな駅員さんを始めアートホールの事務員さん、観光案内所の案内人の方など、たくさんの人に応えてもらえる、あたたかいおもてなしに溢れた駅です。建築やアートに触れながら、まずはこの駅でそんな出会いも楽しんでみてください。

地元の人にも愛される人気の「観光辻馬車」

由布院の観光シンボルともなっている「観光辻馬車」。辻馬車は、天候が悪いときや馬の体調が悪いときを除き、3月2日から12月いっぱいまで乗ることができます。由布院駅を出発し、佛山寺、宇奈岐日女神社と途中下車しながら由布院駅に戻ってくる、所要時間約50分のコースです。まちの中心部から離れて古い石垣や昔ながらの農村風景を見つつのんびりと散策できるのも魅力。

また観光案内人でもある「御者」さんのガイドで、由布院のまちづくりの歴史など、いつもとは目線が違う由布院を知ることができます。とてもおとなしくてかわいい辻馬車の馬「ゆきちゃん」は地元でも人気もの、みんなが手を振って声をかけてくる光景になんとも言えずなごみます。この観光辻馬車がもう40年以上も続いているのは観光として人気があるのはもちろん、何よりも地元の人たちがこの辻馬車を大事に思っているから。その愛情を感じながら穏やかに観光していただけることと思います。

この辻馬車の予約は乗車当日のみ、由布院駅構内の「観光案内所」で予約できます。電話での受付もありますが窓口優先になっているので、乗ってみたい方は由布院に着いたら一番に予約することをおすすめします。

伝統の舞「神楽」に出会う

由布院観光をした夜は、伝統芸能の「神楽」を観てみませんか?由布市は神楽が盛んな地域としても知られています。「神楽座」と呼ばれる団体がいくつもあり、中には250年の伝統を持つ神楽座も存在するなど、それぞれに個性のある舞を受け継いで今に伝えています。

「神楽の里」と呼ばれている庄内町では、5月から10月の第3土曜(8月のみ第2土曜)の18時から定期公演を行なっています。伝統芸能と言っても親しみやすさがあり、誰もが楽しめるよう入場料300円で気軽に見ていただけます。太鼓や笛のお囃子に合わせテンポよく剣や弓矢など振り回す躍動感のある舞は、見ている側まで踊りだしたくなるような、気分を高揚させる魅力があります。

また、由布院温泉でも「由布院温泉神楽 ~月一の奉~」と題し、月一回の公演が行われています(不定期土曜日の午後8時30分~)。前座では、旅館の旦那衆を中心に結成された“盆地ボーイズ”の歌と踊りのおもてなしも。笑ったり感動したり、あっという間に時間が過ぎていきます。

神楽を見に来る市内の人も多く、憧れのまなざしで見入る子どもたちの姿や、その子どもたちを連れたお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんと、地元の幅広い世代の人に親しまれています。そんな生き生きと今に続く神楽の世界をぜひのぞいてみてください。